2017年6月にアルバムデビュー10周年を迎えるレキシ。その喜ばしき年を言祝ぐのが、セカンドシングル「KATOKU」。ダイハツ「Thor(トール)」のCMソングである新曲「KATOKU」に加えて、人気曲のオルゴールサウンド化、やついいちろうへの提供曲「トロピカル源氏」のセルフカヴァー、そして「きらきら武士」のライヴヴァージョンを収録。これはもうシングルと言っても「超」シングル。「今やれることは全部やりました」というレキシ本人の言葉通り、この10年間に蓄えたレキシ的家督の大サーヴィスと言っても過言ではございますまいレキシどの?

「まあ、そこまで大袈裟に考えてはいませんけどね(笑)」(レキシ)

 ……あ、そうでしたか。

「今回の『KATOKU』は、CM曲というありがたいお話があって、『家族』というキーワードをいただいたのがスタートライン。前から『世襲制』とか『世継ぎ』は、曲にできそうだなって思ってたし、『家督』っていう言葉の響きも気になっていたので、CMに使われたサビの部分はすんなりとできあがったんですよ。まあ、そこから一曲にするまでは、歌詞の部分で苦労しましたけど。家督を巡るお家騒動とかだったらドラマがあるんだけど、平和な家族がテーマだったから、争わすわけにもいかないし(笑)」(レキシ)

 思いがけず苦労したという歌詞ですが、単に「昔の家督制度を歌った」ということではなく、晩婚化や少子化問題が叫ばれる現代の「家族」というテーマにも通じるのでは?

「確かにバンドメンバーも子供の話をよくしているし、自分がそういう世代になったっていうことが、意識せずに曲に表れた……のかもしれないですけど、どうでしょう?」(レキシ)

 どうでしょう? って(笑)。メンバーと言えば、今回は、 “レキシネーム”のフィーチャリングアーティストがなく、歌詞を見れば、曲中に歴史上の人物などの固有名詞も出てきませぬ。

「フィーチャリングは、前のシングルの『SHIKIBU』の時もそうだったけど、曲を作っている時に『あ、ここは女性に歌ってもらいたい』とか、そうやってアイデアが出てくるんですよ。そういう意味では、今回はあまり深く悩まずに、自分の歌で行こうと思えたから。歌詞には『馬にのった姿が似てきたら』って、武家って思わせるフレーズは入ってますけど、ざっくり言えば『世襲制!』っていうキーワードがあればよかった。具体的なイメージを入れない分、歌詞に苦労しましたけど、逆に言えば『いい意味で、悩まずざっくり』した感じがやりたかったんですよ。こねくりまわしすぎないと言うか。サウンドも自分の中にはあまりなかったAOR的なロックサウンドでしょ。産業ロック的なサウンドって言うんですかね、それが妙に新鮮で。TOTOとか、ジャーニーとか、最近になって聴いてみたら、わかりやすくていい! 誤解を怖れずに言えば『ダサかっこいい』感じ。逆にそれが自分には新しいって言うか」(レキシ)

 その「いい意味で悩まずざっくり」感覚は、シングル全体のサーヴィスにもつながった模様。

「今までの曲をオルゴールサウンドにするって、それ、普通は誰かがやってくれるもんでしょ。それで後からアーティストが気づくんでしょ、普通は(笑)。今回は、5曲のメドレーを全部自分で弾いてますから。そういうところも含めて、やりたかったこととやれることを一気にやった感じ」(レキシ)

 レキシにしか作れないという意味で「レキシ的」でありながら、歌詞やサウンドには今までのレキシの歴史にはなかったエッセンスも導入された「KATOKU」。アーティスト写真に写った「若君」は、家督相続の緊張からか妙に肩をいからせておりますが、レキシさんそのものは、肩の力の抜けもよさそう。それこそ10年という歳月があっての新たな家督の獲得でしょう。

「10周年っていうのは、あんまり意識してないんですよ。まあ、ここから何年、馬(の人形)に乗ってステージを駆けずり回れるかわかんないですからねえ。10周年までは来ましたので、20周年ぐらいには誰かに『2代目レキシ』を襲名してもらって、家督を全部譲っちゃうっていうのもいいなあ(笑)。ジャーニーも新しいヴォーカリストを外国から見つけちゃったんでしょ? それこそ、その2代目レキシ襲名披露でこの曲を歌ってもらうわけですよ。あ、そうしたら『KATOKU featuring 2代目レキシ』だ! そこでこの曲は本当に完成するということなんんじゃないですか(笑)」(レキシ)

 いやいや、そんなご無体な。初代レキシが持つワン&オンリーな才(MCを含む)は、誰も継げるもんじゃありませんぞ御館様。

※曲名クリックで試聴可能!!

KATOKU

AOR的なヌケのいいサウンドと「世襲制〜!」で始まるキャッチーな歌詞が耳に残る、ダイハツ「Thor(トール)」のCMソング。

「CMソングとしてサビの部分だけを先に作ったわけですけど、その時点でサウンドイメージは出てきてましたね。すぐにバンドメンバーと全体のオケを録ったので、この曲は『オケ先行』なんですよ。そこから歌詞に合わせて構成を変えたり、録り直したり。とにかく『世襲制』が言いたかったから、その発音からつながる語呂がいい英語のフレーズが入ってますけど……深い意味は……ないです(笑)。今回は、フィーチャリングなしで制作しましたけど、例えば親子のアーティストをフィーチャーするとかね、今後の展開もあるかも。かも、ですが」(レキシ)

眠れるレキシ

眠れるレキシ

この10年で培ってきた「きらきら武士」「SHIKIBU」「最後の将軍」「年貢 for you」「狩りから稲作へ」という人気曲をオルゴールサウンドでメドレー化。約12分30秒のリレッキシミュージックが、お殿様もお姫様も眠りへと誘う。

「自分としては、こっちがA面でもいいくらいです。だって自分が欲しかったから。両A面にしようって言ったら却下されましたけど(笑)。スーパー銭湯的なところに行くのが大好きなんですけど、そこで聴きたいなーって。お気づきになりにくいかもしれませんけど、全曲、自分で弾いてます。間違えずに弾くのが、意外と難しかった(笑)」(レキシ)
 ※ちなみに初回限定盤の特典『レキシ特製オルゴールサウンドメッセージカード』には、この『KATOKU』のオルゴールメロディーが収録されております。

トロピカル源氏

やついいちろうの2015年のアルバム『Tropical Hour!!』に提供し、エレキシ名義で収録されたナンバーをセルフカヴァー。ヴォーカル、ベース、ドラムなどを新録音。

「スタッフからも、いい曲なのでセルフカヴァーしたらどうかという声がありまして、今回収録することになりました。オリジナルは、やっつんのヴォーカルが、まあ、いろんな意味でしゃがれてましたので(笑)、さて自分ではどうなるかなと思っていたんですが、結果的にあまり変わらなかったかも(笑)。そのやついヴァージョンのときは、一緒に台湾に行ってプロモーションヴィデオを撮ったので、今回も行けるかな〜って思ってたのに実現しませんでした。そこは大誤算です」(レキシ)

きらきら武士

レキシのライヴに欠かせないナンバー「きらきら武士」を、2017年3月18日に幕張メッセ国際展示場で行われた「ビクターロック祭り」で収録。大歓声もリアルな超盛り上がりライヴヴァージョン。

「臨場感が凄いでしょ。なにしろこのチャンスを逃せないわけだから、お客さんに『イヤでも盛り上がって!』ってお願いしましたから(笑)。本当に素直に盛り上がっていただいて感謝です。これを聴いてライヴに行きたい、ライヴ音源が聴きたいって思ってもらえるといいんですが、そういう方には、まずこのシングルと同時発売のハナレグミとのライヴ映像(Blu-ray/DVD)『La族がまたやってきた、ジュー!ジュー!ジュー!』がございます。なんと「眠れるレキシ 〜オルゴールで聴くリレッキシミュージック〜」に入ってる5曲を全部演っているんですから、偶然にしてはできすぎ!」(レキシ)

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